こんにちは。設計の川端です。今回は、家の中の段差の考え方についてお話しさせていただきます。
居場所としての段差
家の中の段差は、できるだけなくしたほうがよいという考え方を耳にされることも多いと思います。バリアフリーの考え方として、それも一つの答えです。
一方で、家の外に出ると、道や庭は段差だらけです。家の中の段差をすべてなくすことが、いつも暮らしやすさにつながるとは限らないと考えています。
小さな段差は、人が自然と腰掛ける場所になります。例えば床を一段下げたリビングでは、段差そのものが座る場所になり、家具を増やさなくても家のあちこちに居場所が生まれます。



日常の上り下り
段差があると、暮らしの中に上り下りの動きが生まれます。段差は「日々の足腰のトレーニングにもなる」ものです。
ただし、体への影響は人によって異なりますので、段差があれば健康になるということではありません。暮らしの中で体を動かすきっかけが一つ増える、という程度に捉えていただくのがよいと思います。

段差をつくる場所とつくらない場所
段差を設けるかどうかは、場所ごとに考えています。一般的には、寝室からトイレ・洗面へ向かうような夜間や毎日必ず通る動線には、段差を設けないほうがよいとされています。くつろぐための居場所に段差を取り入れ、こうした動線とは分けて考えるのが一つの方法です。
また、今は段差を楽しめても、10年後、20年後には暮らし方も体の状態も変わります。将来の暮らし方まで見据えて、ご家族と相談しながら段差の位置を決めています。
もちろん、ご家族の状況に合わせて段差のない計画にすることも可能です。