〇二十四節気の七番目【立夏】
立夏から数えて15日頃、今年の小満(しょうまん)は5月6日にあたります。
若芽だった柔らかな葉が、天に向かってぐんぐんと伸び、緑はますます深まっていきます。
まさに小さな命たちの生気と太陽の陽気が満ち満ちていく季節。
小満の由来としては、金の麦穂が実る今、無事に収穫を迎えられることに「小さく満足する」というところからきていると言われています。
夏の気配をあちこちで感じるようになり、徐々に増してくる蒸し暑さ。
梅の実は薄黄色に色づいてくると、梅雨入りはもう目前です。
気圧の変化に左右されることもあるかもしれませんが、お気に入りの傘やレインブーツを身に着けて、心晴れやかに過ごしたいものですね。
〇梅雨と雨降り花
この頃にみられるのが”走り梅雨”というお天気。
梅雨に入る前に天候がぐずつき、すっきりしないことが多くなってきます。
通常は快晴が続き、初夏のような暑さの日もあるそうですが、年によっては走り梅雨が長引いてそのまま梅雨入りすることもあるそうです。
”走り梅雨”があった後は晴れの日が続き、6月になりやがて本格的な梅雨が始まります。
そんな梅雨空を横目に、街や自然の花たちは空に染まるかのように青く変わっていきます。
雨の中で美しく咲き誇るその花々を、日本では古くから「雨降り花」と呼び、「摘み取ると雨が降る」とうたっていました。
ヒルガオやシロツメクサ、ホタルブクロ、ツリガネソウ、スミレなど、そのほとんどは道端に小さく花をひらくものばかり。
中でもヒルガオは毎日咲き続けているように見えますが、花の命は短く、一日限りです。
朝に咲いても、夕方には萎んでしまうの儚さがありますが、日本らしい美しさを感じますね。
〇浜辺へおでかけ
多くの海岸で潮干狩りのシーズンを迎えるのも、この小満の頃。
お彼岸過ぎから5月の初めごろまでが、一年のうちでも潮の干潮差が激しく、干潮時は浜辺でアサリやハマグリ、マテガイなどを獲ることができます。
山口県には、下関市や宇部市、田布施町など、潮干狩りスポットがいくつかありますね。
お宝探しの感覚で手軽に楽しめる潮干狩りは、つい夢中になってあっという間に時間が過ぎてしまいがちですが、熱中症にも要注意です。
干潟には日陰がないので、日除けの帽子や飲み物といった対策も忘れずに。
【潮干狩りのポイント】
◊あさりのたくさんいそうな場所をチェック…潮が引いても海水が少し残る場所は、あさりが集まりやすい場所とされています
◊あさりの生息環境を知る!…基本的にあさりは集団にまとまって生息しているので、ひとつ見つけたらその周辺にたくさんいるはずです。手で優しく探っていきましょう。