〇二十四節気の十一番目【小暑】
夏至から数えて15日頃、今年の小暑(しょうしょ)は7月7日にあたります。
蝉が鳴き始め、暑中見舞いを出す時期になりました。
今年はまだ梅雨に入ったばかりですが、例年では集中豪雨が多くなるころです。
じめじめしつつも、夏の熱を感じられる日が続くはず。
ですがそんな梅雨が明ければ、待ちに待った真夏の到来です。
夏ならではの催し事がたくさん始まっていきますね。
楽しいことに夢中になってしまうかもしれませんが、季節の変わり目のため、体調を崩しがちな月でもあります。
食事、睡眠、しっかりと栄養を蓄えて、毎日を健やかに迎えられるようにしていたいですね。
〇七夕のお飾り
星まつりとも呼ばれている七夕は、7月7日夜に行われる行事になっていますが、本来は6日夜に短冊を吊るした笹竹を家の軒下に飾る風習でした。
この行事は、詩歌などの文を短冊に書き、書道や裁縫の上達を祈った平安貴族の習わしが由来だと伝わっています。
その後、江戸時代には一般の人々にも広く親しまれるようになり、現在のような文化ができあがりました。
ところで、七夕の歌には「五色の短冊」という言葉がありますが、五色
それぞれに“この世界のすべてのものの根源”が意味づけられていることをご存知でしたか。
詳しくみていくと、、
青(緑)=木…徳を積む、自身の人間力を高めること
赤=火…親や先祖への感謝の気持ちをもつこと
黄=土…人を信じること、友人知人を大切にすること
白=金…義務や決まり事を守ること
黒(紫)=水…学業の向上
それぞれの色に沿って想いを書くことで、願いが叶いやすくなると言われています。
また飾り物にもひとつずつに意味が込められています。
網飾り…豊漁や豊作、幸せをからめとるという意味も。
屑籠…節約と整理整頓、ものを粗末にしない心を表しています。
千羽鶴…家族の健康、長寿のシンボル
巾着(財布)…金運上昇と商売繁盛
吹き流し…お裁縫の上達、織り糸を模しています。
それぞれの意味を知ると、いつもの七夕も楽しく感じますね。
またこの日は、天の川や糸をイメージした「おそうめん」を食べると1年を健康に災いなく過ごせるという言い伝えもあります。
平安時代の宮中では、このおそうめんが欠かせない食材だったそうですよ。
〇朝の訪れと蓮の花
泥水の中から芽をだし、清らかな花を咲かせる蓮の花。
仏教では、仏の智慧(ちえ=真理を明らかにし悟りを開く働き)や慈悲の象徴とされています。
ちょうど今の季節、夏休みあたりから咲き始め、8月位までその神秘的な佇まいを楽しめるお花です。
夜明けとともに花が開き、優雅な姿で香りを放ちますが、お昼前には閉じてしまいます。
その命は4~5日間のみで、最終日には夕方まで咲き続け、そのまま花びらを落として散っていくそうです。
その一方で、蓮の開花には不思議な瞬間が訪れると言われています。
それは蕾から花に変わる瞬間、“ぽんっ”という音を立てるというもの。
真偽は定かではありませんが、どこかロマンを感じるお話ですね。
この夏は蓮の花の咲く音を確かめに、早朝のおでかけにいってみませんか。