先日招かれたお客さまのお住まいで頂いた、中国茶のおもてなし。
1度で5煎ほど飲める中国茶は、長い時間楽しめることが魅力で、お喋りの場に欠かせない存在のようです。
今回は、そんな中国の茶文化についてのお話を少し。
中国茶のルーツは、漢の時代に書かれた「神農本草経」という医学の本に、最古の記述として残っていて、今のように嗜好品というよりかは、薬としての役割が強かったようです。(コーヒーと同じですね。)
そして宋の時代には新しい製法がたくさん考案され、詩や書、絵などを嗜むなど文芸との結びつきが深まり、一気に栄えました。
その後も文化開花は続き、今でも1番良いものとして扱われている茶器は清の時代だそうですよ。
味重視の日本茶と違い、香りに重きをおいて作られている中国茶は、発酵度によって6つの茶葉に分けられています。
収穫時期・等級など、もっと細分化すると、1,000種類以上にもなるそうです!
中でも興味深かったのは、台湾茶と中国茶は、発酵の度合いと火入れの加減に大きな違いがあること。
比べてみると、台湾茶の方が発酵も火入れも低く、浅いものが多くありました。
日本の緑茶に近い味わいです。
また、中国茶の名についているのは、「阿里山自然生態茶」や「梨山慈恩渓」など、自然にちなんだもの。
雄大な大地と歴史に思いを馳せながら、時には、茶葉が醸す季節ごとの味をじっくり嗜むのも素敵かもしれませんね。
知れば知るほど、話が尽きない中国のお茶会あれこれ。
次回は、お茶会で出されるお茶請けについてです。