社会福祉法人アス・ライフ様の移転施設となる放課後等デイサービスの設計監理をさせていただきました。
「放課後等デイサービス」は就学している障がいのある子どもと発達特性がある子どもに対し、療育・発達支援を目的にひらかれる通所施設です。
通常の住宅や店舗で遵守される建築基準法や消防法だけでなく、児童福祉法にも基づきながら設計いたしました。
ひと言で障がいと言えどもその症状は一人ひとり異なります。そのため設備や仕様などへの制約も生じてきますが、型にはまりきった建物ではなく、各々が自由に居場所を見つけられ、通うことが楽しみになるような空間をご提案させていただきました。
まずエントランスを入って正面、建物の中心にレイアウトしたのは訓練室です。
ここは学習スペース・更衣室・個室ブース等、全ての場所がひと繋がりとなるように大屋根で覆った大きな空間としています。
学習スペースや個室に籠って集中したり、外の景色や様子を眺めたり。思い思いに過ごせるよう、壁紙や質感、形なども愛着を抱きやすいもので構成しています。
また外の前庭とグランド側の2方向(北西/南東)には開口を設け、明るさと広がり、視線の抜けを得る設計です。
訓練室に隣接する職員室は各スペースへの目配りが効く間取りとさせていただきました。極力少ない死角、そして見通しの良い空間を意識しています。
学校や学年を越えた交流を育むこの場が、子どもたちと働くスタッフの方々の身体と心の健やかさに寄与できれば幸いです。