こんにちは。明日から12月がはじまりますね。
山口市は先日初霜が降り、本社事務所もいよいよ冬支度です。
きっとすぐに年末がやってくるのでしょうが、目の前のことをひとつひとつ集中して取り組んでいきたいと思います。
山並みを染めていた紅葉もずいぶん街中を彩るようになってきました。
新社屋予定地の紅葉や南天も葉が染まり始めています。
着工中の第一期工事も一歩ずつ進んでいますので、今日はその様子をお伝えしたいと思います。
第一期工事で着手しているのは、スタッフが働く新社屋とまちに開いた食堂、店舗空間です。
新しい社屋は敷地の一番奥に計画しているのですが、外壁の焼杉を1枚ずつ貼っていく作業を経て、今は外部足場が組まれている状態です。
ここは鯉を観賞するための小さな苔庭だった空間で、池の周りは銀木犀や紅葉、秋明菊、紫陽花、南天などさまざまな草木が植えられています。
当時の家主さんは陽だまりができているこのサンルームから池と庭を眺めて楽しんでいたそうで、リノベ後はここが社長室になる予定です。
ここは道路側に面した母屋の建物で、食堂を計画している空間になります。
キッチン周りは既存の窓を極力残し、朽ちてしまっていた箇所は刷新しました。
食堂の入口付近からキッチンを眺めた様子。
中央にはレジカウンターなどを設置する予定です。
そして念願の薪ストーブも煙突部分の取り付けが無事完了しました。
広い瓦屋根だからか煙突が控えめに見えてしまいますが、庭の五重の塔と並んでよい眺めです…!
店舗が複数続く住宅の壁も一部モルタル仕上げが終わり、防塵クリア塗装を待つのみです。
時間の経過で生まれるヒビや欠け、くすみも味わいとして楽しめたらと思っています。
街の皆さまを迎え入れるアプローチの柱を補修中。
ガルバリウムの軒樋もついてようやく建物らしくなってきました。
草花観察も相変わらずマイペースに記録が続いています。
天狗の団扇のような葉の、謎の植物にできていた蕾。
ようやく開花したかと思うとスノーボールのようなふわふわの、なんとも不思議なかたちだったのですが、調べてみるとヤツデという植物でした。
ヤツデのすぐそばにはお茶の花も。
燃えるような紅葉の奥先には山茶花の開花。冬のはじまりを感じます。
そして最近、個人的に気に入っている空間がここです。
屋根からトタン壁にかけての秋色グラデーション。
自然が作ったカーテンに見惚れてしまいました。
先日ある方と新社屋の草花についてお話をしたとき、「詳しいんですね」と仰っていただいたのですが、何となく心に残りその後も考えさせられる言葉でした。
単純に散策が楽しいから、知らないことを知れるからという気持ちで始めた観察記録。
振り返るともう1年半も続いていました。
草花が教えてくれることは豊かな生態系だけでなくて、暮らしや人との関わり、先人の知恵など様々な気づきで。
なんてことのない些細な話かもしれませんが、いつかの点とつながり合って、線になったり新しい点に続いていく体験になっていました。
それはできないことができるようになった感覚のようで、自分の成長に紐づいていることが嬉しいです。
同じ敷地なのに、訪れる度に出会いと発見がある場所。
そんな場を何十年と手入れされ、守り続けてこられた地主さんにますます尊敬の気持ちが強くなります。