いつも弊社をご愛顧下さっているみなさま、こんにちは。
そして周南市のみなさま、はじめまして。
山口市で住宅や店舗の空間づくりを提案している工務店 I.D.Worksと申します。
この度2021年3月28日(日)大安の日、徳山駅前の糀町に周南オフィスを構えさせていただきました。
創業スタッフにとってはホームでもある周南市で、新しい一歩を踏み出すことができたのはみなさまのお力添えのおかげです。
心からありがとうございます。
昨年のblogにも綴らせていただきましたが、お店の前にある公衆電話BOXのように「いざどんな時も頼りになる存在」になれたらとそんなふうに思っています。
何卒よろしくお願いいたします。
blog 2020年11月20日 「周南事務所の計画がはじまりました」
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山口市にある本社と同じく、リノベーションで計画をたてた周南オフィス。
古い良さも新しい良さも共存している空間に仕上がりました。
奥の庭が見える抜け感。吹き抜けの開放感。
漆喰と塗装、クロスの3種類で仕分けた白壁。
土間の指示書き。碍子の痕跡。床の間の寸法書き。
スタッフとの会話ではたくさんのわくわくを見つけました。
エントランスに椅子を出して日向ぼっこしながら仕事したり息抜きもいいね。
作ったお弁当を持ち寄って、ここで食べたら気持ちよさそう!
裏庭では畑で野菜を育てたり、実のなる樹を育てて収穫しようよ。
せっかくだから気になっていた自転車通勤を始めてみようかな。
土壁の質感と吹き抜けが印象的な2階は畳の居心地が本当に良いよね。
ここでお客様と足をのばして打ち合わせするのもくつろげそう。
ちゃぶ台でも持ってこようか。
ついお昼寝しそうになるね、なんて笑ったり。
ここでの過ごし方が自然と湧いて、どんどん広がっていく感覚。
ポジティブな解釈で「暮らす」と「働く」がグラデーションのように同居している、そんな建物だなと感じています。
これからどんな時間を皆さまと共有できるのか楽しみでなりません。
ぜひお気軽にお立ち寄りくださいね。
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無事にオープン日を迎えて3日目の今日。
今回のblogでは着工前のことを振り返りたいと思います。
気になる空き物件があるのだけど、と設計スタッフから相談を受けたのは昨年の梅雨前だったと思います。
その後、はじめて内覧させていただいたのは2020年6月9日。
正面のお店構えからは想像できないほど奥に伸びる建物で、建て増しと改修を繰り返されてきた築70年の店舗併用住宅でした。
ご家族の住居スペースだけでなく、かつては従業員さんや使用人さんなどが住み込んでいたであろう部屋、着付けや縫い作業のお部屋など、70年の歴史が垣間見える空間でした。
数年前までは婦人服のブティックを営まれていたそうで、おそらくその前身は呉服屋さんもしくはお直し・お仕立て屋さんだったのかなと推察しています。
そこからしばらくして図面に落とし込まれたリノベーションプラン。
働くスタッフの人数に対しこんな大きい建物をうまく活用できるかなと思ったと話していましたが、設計スタッフらしさに充ちた発想に、皆でいいね!と盛り上がりました。
2020年11月20日には家祓いをしていただき、無事着工となりました。
リノベーションは解体してみて初めて判明すること(例えば柱や梁、基礎の状態など)がしばしばあります。
そのため設計と工務スタッフ、職人さんたちが何度も現地へ足を運び、うんうんと頭をひねってアイデア出しをしたり、その都度プランを見直したり。
関わって下さった職人さん方の思いとその技術で周南オフィスの空間は完成しました。(本当にありがとうございます。)
即興的な判断と決定でかたち作られていく様子を見ていて思ったのは、そこに熱意があるかどうか。
「世の中の大事なことってたいてい面倒くさいんだよ」という映画監督・宮崎駿さんの言葉をご存知でしょうか。(2013年放送 NHKプロフェッショナル 仕事の流儀より)
生みの苦しみ。彫琢に励む。
手を動かす地道な作業も含めてそこに向き合えるかという覚悟のようなもの。
I.D.Worksのスタッフをはじめ、関わって下さる職人さんや業者さんはひとりひとりが、傍から見るとわかりにくい「こだわり」や「手間をかける」を胸に秘めているように思うのですが、実は皆そこに意義をもって楽しみながら取り組んでいる気がしています。
困りごとや課題をどうしたら解決できるだろう。
叶えるためにはどう工夫しようか。
それには誰の「得意」や「好き」を活かしていこうか。
お互いに良いところを持ち寄り、補い合って、考える。
枝葉のような重なりと信頼で取り組んでいく。
そしてその熱意の源は純粋に「良いものをつくりたい」「その方法ならきっと納得するものができる」と感じているから。
過程として伝わりにくいのですが、その熱量は仕上がりに現れるだけでなく、ひとの心を打つ力を持つものです。
その姿勢が自然と滲みでる仕事になるよう、これからも皆さまの家・空間づくりに邁進していきたいと思います。
一歩大きな展開を迎えたI.D.Worksをどうぞよろしくお願いいたします。