こんにちは。
今回はリノベーションや空き家にまつわるお話です。
先月、山口県土木建築部住宅課さん主催の「空き家利活用事例集~リノベーションストーリーズ in やまぐち~」が公開されました。
空き家を“上手に”“素敵に”利活用した21名の方々のお話が掲載されており、そのうち4つのお家とお店はI.D.Worksでお手伝いさせていただいた事例になります。
お力添えくださった施主の皆さま、誠にありがとうございます。
ふだんならあまり広くは公開されないリノベーションの経緯や想いなど家・店舗・オフィスづくりにまつわる様々な物語を知ることができます。
相談窓口や空き家バンク、補助金制度といった支援の案内もありますので、お困りごとや暮らしのヒントに出会えそうです。
山口県土木建築部住宅課_空き家利活用事例集~リノベーションストーリーズ in やまぐち~
空き家問題はここ10-20年ほど提起され続けています。
総務省統計局が平成30年に実施した調査によると全国の空き家率は13.6%、山口県は17.6%(126,800戸)で全国9位でした。
尾道市や神戸市のように空き家・空き地活用のサポート整備や補助制度の充実化、官民の連携が活発になっている自治体も見受けられるようになりましたが、さまざまな課題が絡まり合っていることが少なくありません。
人が不在のまま眠っている家は思うよりも早いスピードでコンディションが悪くなります。
そのため売却や賃貸が間に合う状態なのかを判断し、建物の価値が落ちないよう未然に防ぐ管理が大事なポイントになってきます。
揺れる思いや複雑な事情もあるかと思いますが、わたしたちが関わらせていただくことで建物の安全性が確保・向上されることを少しでも覚えていていただけたら嬉しく思っています。
古い家を大切にする方法や術を一緒に探しながら、お悩みやお困りごとに寄り添い続けられるように。
地域の建築会社としてできることはもっとあるのではないか、そんな気持ちでお客さまと建物に向き合いたいです。
またそれはまちの景観を守り、地域の暮らしが育くまれることにも循環するのではないでしょうか。
リノベーションコミュニティokizaは建物と人を通して生まれる小さな自治の可能性を模索しています。
取り壊された敷地を見て何が建っていたのか思いだせないのはさみしいこと。
持ち主さまにとっては不要であったり魅力に感じない建物も、それを必要とする方との出会いや活用の道筋を見出すことで存在意義が再び生まれるようになればと思っています。