ここ最近続いています。
一体何がって、「神さまのお膝元」物件が。
前回の古熊分譲地に続き、地名も「熊」だそうですよ。
訪れたのは山口市熊野町。
湯田温泉街の少し外れ、歓楽街の賑わいも落ち着くエリアになります。
車通りの多い道路から1本中へ。
名勝 山水園へ向かう道沿いに建つ木造二階建ての中古住宅です。
障子岳に連なる権現山、この頂上には熊野神社があるのですが、鳥居の入口と隣り合わせのように門柱が構えられています。(「ふもと」とはまさにこのこと!)
狛犬のようにぴったり寄り添って。
神さまのご加護がきっとついている、そんな確信が芽生えてきます。
さて。間取りはというと、、、な、難解!
バルコニーがふたつ。どういうこと??
聞けばお父様が建てた一軒家(道路面側)の真後ろに、息子さんご家族が住む一軒家を建てたのだそうです。
つまり1階の土間から北側が増築部分。
ヤドカリのようにくっついているから、少し傾いた不思議な間取りをしているという訳なんです。
どうしてこんな配置なのかは謎に包まれていますが、考えられることとしたら。
建物の北側に擁壁があるのですが、息子さん家族の家を建てる際、そこを基準に並行して計画されたのではないかと。離れのように建てた後、母屋とくっつけた可能性が考えられそうです。
間取りを見る限り、キッチンやお風呂はひとつなので住宅2軒分の広さというよりは、1.5軒分の家という表現が正確なのかもしれませんね。
それでは正面玄関からお邪魔します。
カラカラと扉を開けると、ガラスブロックがあしらわれた明るい玄関。
靴箱はきっとこの棚ですね。
高さも充分あって収納に困らなさそうです。
風通しの良い洋室が出迎えてくれました。
天井近くまである特殊な規格のサッシ、それに壁のニッチ、カーテンレール、所々にこだわりを感じます。
奥に続くのは洋室とキッチン。
間仕切り戸の型板ガラスは“きく”模様。繊細で華やか。
L字型のTAKARAキッチンも鶯色のホーローパネルと取っ手のデザインがレトロでなんとも素敵。
コンロはIHですし、作業台と食器棚、吊戸棚もずらりと並んでいます。お料理好きな方だったのかしら。
明るい窓も大きくて東向きなのも嬉しいです。
洋室に隣接するのは縁側のある和室です。床の間も立派。
それに畳縁もおしゃれ。
小さなお庭に面しているので、脚を伸ばしてのんびり。そんな妄想が膨らみます。
今は敷石や景石のみですが、庭木を植えて庭園風景を作るのも楽しそう。
枝葉が広がる植物だと、圧迫感もなく自然に外の視線を遮ることができそうです。
それに3帖分の書斎もあります。
こちらも開口が大きくて良い窓辺!
こちらはお風呂と脱衣。
洗面台の蛇口はひとつですが、ゆったりした造りで棚とコンセントがシンメトリー。ふたり並んでの身支度ができそうです。
お風呂はリフォームされたようで、広くて機能的!YAMAHAユニットバスです。
アーチの天井、カランの仕様はお宿や温泉施設のよう。
それにあの大きな出窓、好きだなあ。
換気機能の頼もしさもあるけれど、まだ明るいうちからお湯を張る“昼風呂”を十分愉しめそうだななんて。
窓から差し込む自然光が気持ち良くて、スマホで音楽やラジオを聞きながら試してみたかった入浴剤に浸かって。
身体のメンテナンスをいつもより念入りに…嗚呼、快適なバスライフが想像にたやすい♨
階段を上がって2階へ。
こちらは和室と縁側、それにバルコニーがあります。
バルコニーは2~3帖分くらいでしょうか。
土曜の夕方はここに七輪を置いて、缶ビールをプシュッと。
おつまみの支度をしながら陽が暮れていくのをぼんやり眺めたい。
あ、階段側の窓からは増築部分のバルコニーが見えますね。
おーい!なんてやりとりも楽しいだろうな。
スススと階段を降りて廊下へ。
段差の先、少し斜めに折れている空間から増築部分になります。
このまま増築側のお部屋も見てみましょう。
1階は洋室と和室。
縁側の掃き出しサッシを開ければ…あら。こんにちは。
石階段から伸びる緑と、熊野神社の参拝者にご挨拶できそうな距離です。
どちらも摺りガラスなので、景観ではなく明かりとり&風通し目的の開口なのでしょうね。
2階は和洋の二間と納戸です。
窓や収納が多くてありがたい。ですが、ひとつ気になるのは天井の滲み。
新しく住まわれる際は屋根調査をお勧めします。
バルコニーは奥行き控えめに、幅はめいっぱい。
寛ぐというよりは洗濯物を干したり、ちょっと腰かけてアイスを齧ったり。そんな気の置けない使い方が馴染みやすそう。
ちなみに増築部分と従来の建物を繋ぐのはこちらの土間です。
水場もありますし、アウトドア用品の保管をここで、、と思いましたが半屋外。
気になる方は外の扉を取り払って、手前の収納を外部倉庫にする活用が良いかもしれません。
最後は駐車場の確認を。
カーポートと横引きのシャッターがありがたい。この門柱も可愛いなあ。
RC塀を崩せば、車2台分の駐車スペースを確保できますね。
そしてぐっと狭まるこの路面。
軽自動車や普通車なら問題ないのですが、大型車は運転スキルが試される道幅です。
出庫の際は反対側に回ってすぐ左折すれば玄関面する道路へ出ることができます。
ううむ。想像以上に広い。
もしものお話しですが、減築をするとなれば後ろ側に建つ増築部分でしょうか。
道路面側の建物の方が築年数こそ長いものの、こだわって良いものが使われているので状態も良いです。生活機能も集約されています。
どうでしょう。二世帯で暮らす、以外の住まい方を考えるならば、、、
住むと仕事が一体/住むと働くがつながる暮らしを考えている方には活用しやすいお家かも。
駐車場が取りにくいので、学習塾や英会話、書道などの教室事業はより上手く運用できるかもしれません。
1日のはじまりは、神様へのご挨拶から。
清らかさに充ちたこの場所だからこそ、心落ち着く暮らしを送ることができそうです。