暮らしの暦【啓蟄】

カルチャー

2019.03.05

〇二十四節気の三番目【啓蟄】

 

雨水から数えて15日頃、今年は3月6日が啓蟄(けいちつ)の日にあたります。

啓は戸を開くこと、蟄は虫が土の中にこもることから、虫たちが地上に出てくる様子を指しています。

 

 

山肌はいっせいに淡い緑に染め変わり、冬眠していた虫や動物たちも目が覚めるほど、穏やかな気候になってくる季節。

 

花のつぼみが開くことを花笑み(はなえみ)と言うそうですが、足元の草花もまもなく芽吹き満開に。

 

 

そんな春の訪れを感じる一方で、時に振り出す雨がどこか憂鬱で悲しい気持ちになることを「春愁(しゅんしゅう)」と呼びます。

 

気候の変化に体が付いていかなかったり、新しい環境への期待に胸が膨らむ不安定な季節でもあるのです。

 

 

 

そんなときは、はちみつミルクやカモミールティーなど、ホッと温まる飲み物をのんだり、よもぎ湯につかって気分転換をして、リラックスする時間を過ごしたいですね。

 

 

 

 

 

〇山の神様をお迎えするお団子

 

古くから米作がさかんだった日本には、豊作祈願の風習が今もたくさん残っています。

 

そのひとつが3月16日の「十六団子の日」(じゅうろくだんご)。

東北や北陸地方を中心に行われている行事のため、西日本ではあまり馴染みがないかもしれません。

 

 

伝承によると、米作りが始まる頃(3月16日)に山の神様が田んぼに降りてきて、収穫が終わる時期(11月16日/地域によっては10月16日)に再び山へ上がっていくと言い伝えられているそうです。

 

そのため、この2日間は神様をお迎えできるよう、米粉で作った16個のお団子をお供えする習わしがあります。

 

 

お団子の理由は、お餅をつく音によって「こちらに来てくださいな」と神様を呼ぶ意味合いが込められていたとか。

 

 

作ったお団子は、きなこや黒蜜をかけたり、お汁粉にしたり、地域や家庭ごとに楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

〇芽吹きの春と山菜

 


店先には様々な山菜が並び始めました。

せっかくの春の味覚を今年は存分に味わってみませんか。

 

 

昔から「春は苦いものを食べよ」といわれているのは、苦味のある山菜にはミネラルやポリフェノールなど、細胞を活性化させる成分が多く含まれているから。

 

冬から春への移り変わりとともに、元気よく活動できるよう準備を始めるにふさわしい食材です。

 

 

 

・ふきのとう

雪どけの頃に顔を覗かせるふきのとうは、山菜のなかで1番早く収穫されます。

独特な苦みはクセの強さがありますが、天ぷらにしてお塩で頂くのが定番です。

 

 

 

・たらの芽

もっちりした触感とのほかな苦みが人気の”山菜の王様”。

小さいものはホクホクの天ぷらに、芽が開いて大きく育ったものは茹でて胡麻和えにしましょう。

 

 

 

・山うど

若芽の時の香りが豊かな山うど。

葉や新芽は天ぷらで、茎はしっかりとした歯ごたえを楽しめる酢味噌和えが◎です。

 

 

 

・わらび

山奥まで入らなくても、身近な山野で収穫できる山菜。

ですが、食中毒を起こすほどアクが強いので、十分にあく抜きをしましょう。

どんな料理にも合いますが、炊き込みごはんやおひたしがおすすめです。

 

 

 

・のびる

ラッキョウとニンニクを足して割ったような味わいののびるは、土手や畦道でよく見かけます。

生食できるので、水洗いをしてお味噌で頂きましょう。

 

 

 

・せり

春の七草のひとつにされているせり。

茹ですぎると固くなってしまい、味が落ちるので要注意…!

手軽なおひたしが定番かもしれませんが、お鍋にしても良さそうです。

 

 

 

・行者にんにく

収穫できるまで5年以上かかるため、天然物は貴重とされ、北海道ではアイヌネギとして親しまれているそう。

ニラや玉ねぎのように、炒め物にすると美味しく頂けます。

また醤油漬けにすればご飯やお酒のおともにぴったりです。