福山・尾道 建築巡り

気持ちのいい秋晴れが広がった10月3日。

この日、設計スタッフ4名で、広島県の福山・尾道の建築を巡る弾丸ツアーへ行って来ました。

気になる建築をひたすら渡り歩いた1日をたっぷりご報告させて頂きます。

 

 

まず始めに訪れたのは、福山市にある「ホロコースト記念館」。

設計は、UID主宰の建築家 前田圭介さんです。
”インターローカルな設計活動”を掲げ、故郷である福山市を拠点に活躍されています。

 

 

 

ホロコースト記念館は、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の記憶を後世に伝える為に建てられました。

展示のテーマから重たい雰囲気を連想してしまい、近寄り難い場所になっているのでは……と思っていましたが、そんな印象は全くなく、大きなガラスからたくさんの光が差し込む居心地の良い建物でした。

 

 

遺品や当時を再現した部屋などを見ていると、歴史の教科書に1ページで簡潔にまとめられていたことを思い出し、心が大きく揺さぶられました。

これまでアンネの日記を手に取ったことが無かったですが、当時を生きた方々の想いを重ねながら読んでみたいと思います。

 

 

 

次に訪れたのは、2008年から図書館や地域交流の場として利用されている「福山市まなびの館ローズコム」。

 

こちらは東京を本社に構え、国内外で活躍している組織系建築事務所 日建設計が手がけた作品です。

大きなテーマは”建物と公園との一体化・水と緑の中で本を読む”。

 

 

壁面全体がガラス張りになっていて、そこから水面に反射するやわらかな光、周囲の緑が自然に目に入ってきます。

高級ホテルのロビーのような雰囲気の中、本をゆったりと読める、テーマ通りの空間設計です。

 

 

建物内部の特徴として、構造の梁下はボードを均一に貼り天井を平らに仕上げるという方法が一般的ですが、あえて梁を活かす設計になっていました。

その分、空調設備のダクトなどを隠すスペースがなくなりますが、その納まりも計算・工夫されているのだそうです。

 

 

 

次に訪ねたのは作家作品を展示販売したり、日々の生活が潤うような講座・教室を催す「ここちComfort Gallery 器」。

こちらの設計もホロコースト記念館と同じく前田圭介さんによるものです。

 

 

 


建物を隠すように育った樹木、その木漏れ日、屋根のトップライトから燦燦と降り注ぐ日差し……木材仕上げの室内と相まって、山小屋のようなあたたかい空間に感じられました。

 

 

 

この日は尾道市因島在住の陶芸家 吉野瞬さんの個展が開催されていました。

親しみやすいデザインと手触り良い器の数々、また”島縞(しましま)”という、革を縞々にカットし縫いあわせたバッグなどが展示されており、眺めているだけでも楽しかったです。

 

 

 

お昼時になったので、ランチのお店は鞆の浦の町並みを歩いて探すことに。

昔ながらの港町の雰囲気が残る素敵な路地。

 

 

 

あれこれと散策した結果、スタッフ全員がお肉を食べたい気分で一致し、「御舟宿いろは」に入店。

注文したのはたれ、わさび醤油、出汁と3段階に味の変化を楽しめる和牛あぶり重膳です。
ごはん大盛りだったのですが、黒毛和牛のあまりの美味しさにぺろりと完食してしまいました。

 

 

食後は真向かいのジェラート屋さんでピスタチオ味のジェラートを。

ランチからデザートへの動線がうまく図れている立地です(笑)。

 

 

 

お腹を満たしたところで、2016年にオープンした「神勝寺・禅と庭のミュージアム」へ移動。

 

この地で古くからある天心山神勝寺を基盤に、禅の世界をアートや建築とともに体感できる施設です。

広大な敷地の中には、ミュージアムや茶室、浴室などが建てられ、1日かけてゆったりと散策できる雰囲気でした。

 

 

受付を済ませるべく、まずは寺務所である松堂へ。

 

 

こちらの建物、柱を四角に製材せず、木の形そのままに使っていました。

まるで地面から自生したかのような、自然と一体の印象をもつ建物です。

 

 

 

遠くから見ると茅葺きのように見える屋根は、なんと銅板!

職人さんが手で曲げ、細かなフリル状にした銅を葺いていて、どれほど根気のいる作業であることかが伝わってきます。

 

 

予定時間が差し迫ってきたので、25分間のインスタレーションを体験できる「洸庭(こうてい)」に急ぎます。

 

 

予備知識を入れずに行ったため、なぜこんな形をしているのか、何のための建物なのか、正直頭が追いつかず終始「???」でしたが、暗闇の中で感じた波音とかすかな光を通して、座禅をする時のように心を無にすることが出来ました。

 

 

荘厳な建物の外装はサワラ材でひとつひとつ板張りされていました。

これは一体何をモチーフにしているのか……正解は、砂利を海の波に見立て、そこに浮かぶ大きな船、とのこと。

このお寺が造船にゆかりがあったことからイメージして作られたそうです。

 

 

 

神勝寺の後は、瀬戸内海を目指して車を走らせ、小高い山の中腹にある「リボンチャペル」へ。

 

こちらは東京でNAP建築設計事務所を主宰する建築家 中村拓志さんの作品です。

ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道というリゾートホテルの敷地内にある礼拝堂で、展望台も兼ねた教会になっています。

 

 

 

良心的なスタッフさんのご厚意により、オープン前のレストランも拝見させて頂けました。

店内のほとんどがガラス貼りとなっていて、素晴らしい景観を楽しめる計画になっています。

完全なオープンキッチンゆえに厨房と客席の距離感が近く、目の前で調理する臨場感も味わえそうした。

 

 

 

ホテルエントランス→レストラン・テラス・プール→チャペルというように、奥へ進むほど新しい出会いがありワクワクさせられる設計。

チャペルへと誘われるまでの、計算された動線が素晴らしかったです。

 

 

 

日が傾き始めた頃には、サイクリストの新名所である尾道市のU2へ。

 

 

ここは小さな街に見たてた倉庫内で、ホテルをメインに雑貨やカフェ、ベーカリーなどを有する複合施設です。

レンガとアイアン、古木のコンビネーションで洗練されたインダストリアルな雰囲気。

自転車をもっていなくとも、いつかマイ自転車で……と思ってしまうほどカッコいい空間でした。

 

 

そして1日の終わりに伺ったのは、京料理を手掛ける「高原誠吉食堂」さん。

 

 

こちらも前田圭介さんが2016年に設計した建物で、既存の店舗に耐震補強を含めたリノベーションを施したそう。

1階の壁は、前田さんらしく、木を用いた綺麗な仕上がりでしたが、上部の吹抜けは昔の梁や束がそのまま残されていて、温かさと重厚感を隣り合わせた造りになっていました。

 

 

大将は京都で研鑽を積まれてきた方だそうで、気品まとうお出汁とその料理たちに大感動……!

多彩な柄の豆皿も可愛く、一層美味しく感じられるようでした。

 

・・・

 

朝の7時30分に事務所を出発し、戻ってきたのは23時(!)。

広島の有名な建物をみっちり巡るツアーとなりましたが、不思議と疲労感はなく、どこを訪ねても新鮮な感動を覚えた濃い研修になりました。

 

意匠、土地へのまなざし、風景の切り取り方など、この1日で見て感じたことをお客様への大切な一棟に活かしていきたいと思います。

 

福山・尾道 建築巡り

秋の席替え・模様替え

10月になりました。

今年もあと3ヶ月。月日の流れの速さを感じる毎日です。

 

先日事務所では、新社員の受け入れによりレイアウトと席替えを行いました。

スタッフ総出で、半日がかりの大引っ越し。

 

 


大きく変わったのは工務部と総務部、ライフスタイルデザイン部のデスク配置です。

作業が効率よく捗るよう皆で意見を出し合い、レイアウトも大幅変更することに。

 

 

 

間仕切りになっていた収納棚は、事務所の離れに大移動です。

 

 

 

設計部とライフスタイルデザイン部の距離が近くなり、工務部は全員が顔を合わせられる広いスペースになったので、コミュニケーションも取りやすくなりました。

書類も部署ごとに集約し、効率UPを目指します。

 

 

 

いつの間にか大掃除もはじまった事務所でしたが、夜にはひとまず片付きました。

 

 

 


今日は壁塗りも始まったので、模様替えはもう少し続きそうですが、季節も変わり、席環境も変わり、新しい気持ちで仕事に励めそうです。

 

秋の席替え・模様替え

素敵なDIYレポート

先日お施主様からこんな報告を頂きました。

 

施工現場の壁を、お施主様ご自身で塗られた際のDIY塗料レポート。

使用してみた感想とコツをイラストを交えつつ丁寧にまとめて下さり、お施主様の想いに嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

 

この壁塗りを楽しんで頂いたお住まいは、山口市宮野にある平屋のお家です。

 

完成しきった空間ではなく、住みながらDIYや家具などをおくことで必要なものを足していく。

ご家族が思い思いの糸で手縫いするように暮らしを彩れるよう、余白を残したリノベーション空間のままお引渡しさせて頂きました。

 

 

その壁のひとつを、色を複数重ねたムラのある仕様でDIYしたいとのご相談を頂いたことが、このレポートを書いて下さったきっかけです。

 

私たちも初めて使用する塗料だったため、使いやすく塗り方も優しいものをご紹介させて頂き、お施主様ともしっかり相談した上でチャレンジして頂くことに。

 

 

当日準備した道具はこちら。
刷毛と布、ビニールに脚立、そして作業用ライト。

 

 


まずは端材に試し塗りをして、ペンキの様子を伺います。

 

 

下準備である養生シートやマスキングテープ貼りは、工務スタッフがお手伝いさせて頂きました。

 

 


試行錯誤を重ねつつ、塗り終えた壁はこのような仕上がりに。
コンクリートのような色ムラがとても素敵です!

 

・・・

 

月日とともに変わっていく暮らしの形やその時の気分に合わせて、自由に足したり引いたりしていくクリエイティブなDIY。

お施主様のお住まいも、これからどのような暮らしが描かれていくのかとても楽しみです。

 

 

今回のように、自ら手入れをしつつ丁寧に住み込んでいくことで生まれる愛着は、家をよりかけがえのない存在にしてくれるように思います。

 

そうした「住まいを創っていく過程」を、土地・家探しからプランの打ち合わせ、家を建てる際の儀式・風習も含め、楽しんで頂けたら嬉しいなと日々そんな風に感じています。

 

素敵なDIYレポート

勉強会を開きました

工務部が中心になって開催している、社内の品質向上を目指した勉強会。

 

今回のテーマはボード貼りです。

 

メーカーさん、大工さん、クロス業者さんや職人さんまでが集まり、石膏ボードの施工法やジョイントの製品についてより専門的な目線で学びました。

 

 

講師の方のお話が終わった後は自然と皆で意見交換をし合う雰囲気に。

 

 

それぞれの立場から意見を伝え合うことで、より良い連携の取り方なども確認することができました。

 

お施主様にとって見えにくい部分だからこそ、より安心でより質の高い施工を心がけようと改めて士気を高める時間になりました。

 

勉強会を開きました

住まいのお医者さん

家を建てた後も、お施主様の暮らしをサポートするアフターサービス。

 

いつまでも安全で心地よく、豊かに暮らしてほしいという気持ちから、弊社では半年/1年/2年/5年/10年と計5回の定期点検を実施させて頂いています。

 

もちろん、その間やその後でも、状況に応じて都度ご対応しております。

 

 

先日工務スタッフに同行し、新築住宅の1年点検へと伺ってきましたので、その様子をご紹介したいと思います。

 

お邪魔させて頂いたのは、雑貨マルシェ巡りが趣味の奥様が各地で見つけてきた雑貨で飾られたお住まい。

 

 

収納上手な空間で、趣味を満喫しながら素敵に暮らされています。

 

 

愛犬の豆柴・れんぱちゃんがのびのび暮らせる工夫もあちこちに見受けられ、ほっこりしました。

 

 

 

ご挨拶を済ませたら、早速点検スタートです!

30項目の点検リストをベースに、隅々までチェックしていきます。

 

 

外回りは、エコキュートの貯湯ユニットから水漏れはないか、雨水枡や外壁に異変はないかなど、目で見て、きちんと触って確かめます。

 

 

室内はサッシの開閉や水回りの点検、また床下や配管状況も確認していきます。

 

 

お手洗いにて発見した、扉のビスのゆるみ。その場で直せるものはすぐに手直しを。

 

 

(工務スタッフの車内には、こんなにもたくさんの工具が常備されているんです!)

工事の内容によっては有料になる場合もありますが、部品の取り換えなど発注手配が必要なケースは後日お伺いをすることもあります。

 

 

 

一通りチェックが終わったあとは、その場でお施主様へ報告を。

気がかりなこと、困っていることだけでなく、お客様がどのように暮らされているのかも伺うことができ、大切にしている時間です。

 

・・・

 

お引渡しは、暮らしを紡いでいくスタートの日。

 

道具と同じように、家もお手入れを重ねていくことでより愛着のもてる空間になっていくものです。

「建付けが悪くなった」「棚や壁を壊してしまったり、傷がついてしまった」など、長く暮らすほどに、不具合が発生することは避けられません。

 

だからこそ建てた後のメンテナンスや点検を大切に、かかりつけのお医者さんへ相談するように頼りにして頂ければ嬉しいなと、そんな風に思います。

 

住まいのお医者さん

nicori houseのお話

8月も半ばにさしかかりました。
先日の立秋あたりから朝晩が涼しく、過ごしやすくなったように感じます。
日中はまだまだ暑さが和らぎませんが、すこしずつ秋に近づいているような気がしますね。

 

先日は周南市にてリノベーションのお引渡しをさせて頂きました。
今日はそのお住まいについてのお話をしたいと思います。

普段より少し長い投稿になりそうですが、どうぞお付き合いくださいませ。

 

・・・

 

お施主様の祖父母様が住まわれていた、2階建ての木造住宅。

今回はその1階部分を主に手がけさせて頂きました。

 

 


元々の間取りは、3つの和室と9帖ほどの洋室、廊下を挟んでキッチンや洗面・お風呂が続く空間です。

ここで過ごしてきた分だけ、家族の想い出も詰まったお住まい。

愛着のある家を残そうと、新しい価値を重ねるリノベーションでプランを練ることに。

 

そうして出来上がったお住まいがこちらです。

 

 

レモンイエローのドアと土間に灯る白熱灯が迎えてくれる玄関。
きっと住まいのなかも明るくて素敵なのだろうと思わせてくれるような佇まいです。

 

 


濃紺のデニムクロスと白い壁、ペールブルーの木製ドアの色合いがとてもさわやか。
室内窓の先は2階へ続く階段になります。

 

 

ダイニングは天井まである造作デスクが印象的。
ファクトリーなペンダントライトと相まって、まるでグリーンショップのようです。

 

 

キッチンのタイルは深海のようにきれいなブルー。
スムーズに家事ができるよう、パントリーはあえて扉をつけない仕様にしています。

 

 

床の間があった和室は基本そのままに、大きな窓を作りました。
古ガラスを織り交ぜた室内窓によって、LDKと和室がゆるやかにつながり、家族の気配も感じられますね。

 

 

家族の出入りが中心になる駐車スペース側の勝手口には、洗面を。
左へ進めばキッチンダイニングやバス・ランドリー、右には奥様のミニクローゼット付き作業室が続きます。

 

 

こちらは音楽がお好きなご主人の趣味室。元は5帖ほどの和室でした。
室内窓や有効ボード、ハンガーバー、防音も備えたスタジオのようなお部屋です。

 

 

勾配天井の空間に見合う大きな壁掛時計や造作デスクへの納まりがぴったりなおもちゃ箱。

 

 

たくさんセレクトさせて頂いたグリーンも、それぞれの特徴やお手入れ方法を冊子に。

 

 

今回は家具やカーテン、クロス、照明だけでなく、植物・雑貨までトータルにご提案させて頂きました。

こうして形作られた空間を眺めていると、統一感がより洗練されたり、すぐに生活ができてしまうような状態でお施主様にお渡しできる魅力があるように感じました。

 

 

たくさんお話してしまいましたが、いかがでしたでしょうか。

 

プランを立てるにあたり、お施主様からはとにかくカラフルにしてほしい、という思いをお話して下さいました。

仕事などで疲れた1日でもこの家に帰れば元気を充電できるような、そんな暮らしを楽しんで頂けたら嬉しいです。

 

 

おまけに。

 

施工前の春、4月に撮影したお庭からの眺め。

リノベ後はこんな暮らしの風景に様変わりしました。

藤の花が咲く季節が待ち遠しくなるような1枚です。

 

 

・・・

 

 

7月から8月にかけてお問い合わせをいくつか頂いておりましたが、来月9月には山口市の2現場にて、新築・リノベそれぞれの完成見学会を予定しております。

 

リノベーションの見学会は今年の3月以来となりますので、ご検討中の方はぜひ会場にてご体感頂けたらと思います。
わたしたちもごゆっくりご案内したいと準備をすすめております。

 

詳細は追ってアナウンスいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

nicori houseのお話

リノベ済中古物件のお話

 

以前大きな反響を頂いた、山口市三の宮のリノベ済中古物件。

 

id不動産部による中古住宅選定からはじまり、暮らし方のコンセプト設定、プラン計画・インテリアなどの仕様まで、IDスタッフの目線でリノベーションさせて頂く企画です。

建物がもつ良さをそのまま残し、暮らしやすさ・心地よさも備えた住空間だけでなく、家全体に現れる空気感やテイストの統一を図れることも魅力のように感じます。

 

 

今日は、その2軒目としてお引渡しさせて頂いた再販物件をご紹介したいと思います。

 

こちらはリノベーション前のお写真です。

 

山口市古熊にある築55年のお住まい。

もとは2階建てで、L字型の木造住宅でした。

 

古熊神社・善生寺のお膝元とあって、伝統や昔からのなりわいに親しみが深く、市街地から川を隔てるこその落ち着いた雰囲気をもつ地域です。

 

そんな場所で四季を感じながら、暮らしの変化を楽しんで頂けたらという思いを込めて、コンセプトは「庭を楽しみ」「木の色を活かす」家になりました。

 

 

 

そうして再生された空間がこちらです。

住空間はコンパクトに、21坪まで減築し、100坪のお庭スペースを計画。

家族の成長とともに変化する暮らしに家も応えられるよう、DIYを楽しめる余白を残した間取りとお庭にさせて頂きました。

 

 

 

ウッドデッキが家とお庭を繋ぎ、広がりを感じられる空間です。

 

 

 

木の色とぬくもりを生かせるよう、LDKの梁はそのままに残しました。

新たにしつらえた木製建具が、年月とともに梁と馴染んでいく様を楽しんで頂けます。

 

 

 

キッチンのタイルは深いブルーグリーン×ベージュの目地。

木枠や外に見える緑に馴染むよう、落ち着いたトーンに。

 

 

 

寝室の収納扉は和室とLDKを仕切る扉としても兼用でき、プライベートな空間を都度自由に確保できます。

 

 

・・・

 

 

いかがでしたでしょうか。

リノベーションは、どのように変わってどんな新しい価値になっていくのかを想像しにくく、実感も涌きにくいように感じます。

 

先日17日に更新した記事でも書かせて頂きましたが、リノベは1軒1軒、もともとの造りや工事の仕様なども違うことがあり、一概に決め兼ねることが理由ではないかと思っています。

 

 

だからこそ見学会にお越し頂いたり、これまでの事例写真や図面を見て頂くことが、リノベーション住まいに近づくヒントになれば嬉しいです。

 

 

また、空き家をお持ちで活用にお困りの方には「リノベーションによって住まいを再生させる」、あるいは「未改装のままリノベーション希望の方へ販売する」という方法をお知らせしています。

 

「どうにかしたいけれど、古くて綺麗ではないし、間取りも良くないから売れないのでは……」と心配される方もいらっしゃるかと思いますが、リノベーションを望まれる方はなるべく未改装で購入したいとお考えの場合が多いので、そうしたことを少しでも知って頂けますと幸いです。

 

 

弊社ではリノベーション計画や資金のご相談はもちろん、売却相談・中古物件査定も承っておりますので、まずはお気軽にお声がけ頂ければと思います。

 

リノベ済中古物件のお話

木暮らしの会 夏イベント

県産材を愛する地元工務店が中心となって開催する「木暮らしの会 夏イベント」に参加させて頂きました。

会場は、防府市にある高橋材木店さんの倉庫スペースです。

 

照りつけるような陽ざしでしたが、時折吹き抜ける風が心地よく、アットホームな会場でした。

 

 

大工さんと一緒に椅子を作る木工教室では、子どもたちが一生懸命作った世界にひとつの椅子がたくさんできあがっていました。

 

 


午後からは、好きな家具を選べるビンゴでにぎわい、特製カレーや夏野菜のパスタサラダのショップも並び、楽しい1日になりました。

 

 

 


このイベントを機に、想いをもって日々励んでいる工務店のこと、やまぐちの豊かな木々で家をつくることに興味を持って頂けたら嬉しいです。

 

ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

木暮らしの会 夏イベント

暮らしの撮影へ

 

今年5月にお引渡しさせて頂いたリノベーション住宅の撮影にお伺いしてきました。


施工前と施工後の外観です。

木造2階建てのお住まいの1階部分を中心にリノベーションさせて頂きました。

小さなお子様とご家族4世帯で暮らされており、工事は住まわれながらの施工です。

 

 


LDKは、ディスプレイが楽しくなる造作棚やアイボリーの木製ガラス戸をしつらえ、カフェのような空間に。

 

 


お庭を望む和室にはデスクスペースを、LDKには△エントランスと壁紙が可愛いピットルームをつくり、おこもり感も大切にしました。

 

 


また、玄関は当初、駐車スペースの真ん中に構えたプランニングでしたが、思い切って玄関土間として壁側に寄せ、駐車スペースをより広く確保することにしました。

 

 

LDKに隣接する土間玄関にしたことで、室内にも生まれた広がり。

ご提案が叶って良かったと、思い入れのある空間です。

 

・・・

 

事務所の打ち合わせスペースの空間を気に入って下さり、そのテイストをベースにイメージを膨らませながら創り込んでいったリノベーション。

 

引き渡したときは”空間”があるだけのお住まいでしたが、そこに”暮らし”が根付くことでこんなにも優しさを増すのだと改めて新鮮な気持ちになりました。

お施主様が楽しんで住まわれていることが何より嬉しく、感慨深い1日でした。

 

 

これからもお施主様と一緒に創っていく住まいづくり、喜んで頂ける暮らしのご提案ができるよう努力してまいりたいと思います。

 

暮らしの撮影を快く引き受けて下さり、ありがとうございました。

暮らしの撮影へ

古民家リノベのお話

7月はリノベーション現場の完工月間。

再び生まれ変わったお住まいが、毎週のようにお引渡しされています。

 

日頃、お客さまからリノベの進め方や工事内容、価格のことなど、多々訊ねられます。

施工する家ごとに造りや仕様が異なり、工事の進め方や計画の立て方など一様にお答えしにくいことが大きな理由のように感じています。

 

そこで今回は、皆様のクエスチョンに少しでもお役に立てることができればと思い、弊社が手がけさせて頂いた一例をご紹介したいと思います。

 

 

1例目は、先日工事が完了した山口市鋳銭司のお住まいのお話です。

 

 

施工前のお写真がこちら。100年近く大切に住まわれてきた古民家です。

ご夫婦おふたりが将来を考えて、より住み心地良くしたいとのご相談を受け、計画がスタートしました。

 

おふたりの暮らし方からイメージを膨らませ、コンセプトは「古民家ならではの魅力に可愛らしさをプラスしたミックステイスト」になりました。

 

 

納屋スペースに玄関を構え、ブロックの外壁はそのままに上からホワイトの塗装を。

木製建具と合わさり、カフェのような柔らかな雰囲気です。

 

玄関は道路に面する方角と真反対にあったため、暮らしの動線がスムーズになりました。

 

 

室内へ入ると、お風呂・洗面・お手洗いが土間にあり、その先にキッチンなどの住空間が続く間取りでした。

そこで、土間を越えてお風呂へ向かう負担を解消するため、バス・ランドリールームと洗面を元・台所のスペースへ。

 

 


土間はフリー・ギャラリースペースとして活用できます。

 

 

LDKは、お庭から眺めを楽しめるよう、和室2部屋と洋室1部屋をつなげ18畳ほどのゆったりとした空間に。

 

 

奥の襖の藤色が灯りに照らされ、美しい佇まいです。

 

 

隣接する和室2部屋は、床・障子の張替えを。

もともとあった木枠戸が貴重な古ガラスでデザインも素敵だったので、そのまま残すことにしました。

 

 

また、お部屋の欄間にはこんな仕掛けをつけてみました。

隣の部屋から差す光と障子の紙がスクリーンとなって、影絵のようにシルエットが浮かび上がります。

物語をみているようで素敵な景色ですね。

 

 

リノベーションの魅力は、古き良きものを活かしながら新しい価値へと変化させていくこと。

住まい手さんが大切にしているもの、家族を繋ぐ空間。

全てを刷新するのではなく、継いでいきたいものを守りながら、変えるところは大胆に手を加える。

 

真新しいものだけでは纏えない空気感と価値を感じて頂ければ嬉しいです。

 

 

撮影後にお施主様から頂いた自家製の梅ジュース。

肉厚な梅から、丁寧な仕事ぶりを感じられる味わいでした。

 

疲れたからだに元気が宿る魔法のサイダー。ごちそうさまでした。

古民家リノベのお話